過払い金|求償債権に係る保証債権が本件根抵当権の被担保債権に含まれると主張!

争点
和解後の過払い金請求
金員

主 文

原判決を破棄する。
被上告人の控訴を棄却する。
控訴費用及び上告費用は被上告人の負担とする。

根抵当権(ねていとうけん)について

根抵当権とは、根保証の一種である。
本来、融資を受ける時には、その融資に対応した抵当を設定することが普通である。
住宅ローンなら、その購入した家が基本的に抵当に入ることになる。
個人への融資なら通常の抵当で問題が生じることはないが、企業融資の場合、不都合なことがある。
企業融資の場合、複数の貸し借りが同時に発生することがある。
その度に抵当を設定・抹消を繰り返していたら、面倒であるし、登記費用もかさむ。
また、同じ土地や不動産を抵当に設定していたら、実際に融資に対する信用リスクが取れているのかが、分からなくなってくる。
そこで、根抵当権が役に立つわけである。
根抵当権とは、一つの融資に対する抵当ではなく、その企業への融資枠全体に対する抵当として機能する。
そのため、融資や返済の度に、抵当を登記・抹消を繰り返さなくても良いことになる。
根抵当権を一度設定するだけで、金融機関からの融資の処理が早まるというわけである。
自分が金を借りるために自分の財産に対して根抵当権が設定される分には便利であるが、他人が金を借りるために自分の財産を根抵当権が設定された場合、とても厄介な事態になる。
過去には、その根抵当権が、いつ解除されるのか、あいまいな部分があった。
根保証は、一般にあまり知られていないことなので、その保証人が多く破産に追い込まれるという事が社会問題になったことがある。
現在では、最長5年までと根保証の期間が定められている。

理 由

上告代理人小原邦夫の上告受理申立て理由について
1 原審の適法に確定した事実関係の概要は,次のとおりである。
(1) 被上告人は,平成5年7月16日,Aとの間で,同人が株式会社B銀行から600万円を借り入れるにつき信用保証委託契約を締結し,これに基づき,そのころ,B銀行との間で,Aの同銀行に対する上記600万円の債務を保証する旨約した。
Cは,前同日,被上告人に対し,Aが上記信用保証委託契約に基づき被上告人に対して負担する一切の債務を連帯保証する旨約した(以下,この契約を「本件連帯保証契約」という。)。
(2) Cは,平成7年6月ころ,D信用金庫から1300万円を借り入れるにつき,被上告人との間で信用保証委託契約を締結した。
そして,Cは,同月29日,被上告人との間で,当時所有していた原判決別紙物件目録記載の建物(以下「本件建物」という。)につき,以下の内容の根抵当権(以下「本件根抵当権」という。)の設定契約を締結し,これに基づき,同日付けで,債権の範囲を「保証委託取引」とする根抵当権設定登記(以下「本件根抵当権設定登記」という。)がされた。
根抵当権者 被上告人
債務者 C
極度額 1560万円
債権の範囲 保証委託取引による一切の債権
(3) 被上告人は,Aとの間の信用保証委託契約に基づき,平成10年9月24日,B銀行に対し,保証債務の履行として703万2033円を支払い,Aに対し同額の求償債権(以下「本件求償債権」という。)を取得した。
(4) Cは,平成13年9月までに,上記(2)記載のD信用金庫からの借入金債務をすべて弁済した。
(5) 上告人は,売買により本件建物の所有権を取得し,平成17年5月16日,被上告人に対し,本件訴訟における準備書面により本件根抵当権の元本の確定を請求した。
同日から2週間の経過により,本件根抵当権の元本は確定した。
2 本件は,上告人が,本件根抵当権の被担保債権は存在しないとして,被上告人に対し,本件建物の所有権に基づく妨害排除請求権に基づき,本件根抵当権設定登記の抹消登記手続を求めた事案である。
これに対し,被上告人は,本件連帯保証契約に基づいて被上告人がCに対して有する本件求償債権に係る保証債権(以下「本件保証債権」という。)が本件根抵当権の被担保債権に含まれると主張し,上告人の請求を争っている。
3 原審は,次のとおり判断して,上告人の請求を棄却した。
信用保証協会との間で,被担保債権の範囲を「保証委託取引による一切の債権」とする根抵当権設定契約を締結する者の合理的意思にかんがみると,「保証委託取引による一切の債権」には,法定された信用保証協会の業務に関する当該当事者間の取引から生じた一切の債権が含まれると解するのが相当である。
そして,信用保証協会が,根抵当債務者との間において,第三者の当該信用保証協会に対する信用保証委託契約に基づく債務を主債務とする保証契約を締結することは,信用保証協会法20条1項に規定する「これに付随する業務」に当たると解されるから,上記「保証委託取引による一切の債権」には,第三者の被上告人に対する信用保証委託契約に基づく債務を根抵当債務者が保証した場合の保証債権も含まれると解すべきである。
4 しかしながら,原審の上記判断は是認することができない。
その理由は,次のとおりである。
民法398条の2第2項は,根抵当権の担保すべき債権の範囲は債務者との特定の継続的取引契約によって生ずるものその他債務者との一定の種類の取引によって生ずるものに限定して定めなければならない旨規定しており,前記事実関係によれば,本件根抵当権は,同項に基づき,担保すべき債権の範囲を根抵当債務者であるCとの「保証委託取引」によって生ずるものに限定するものであることが明らかである。
そして,信用保証協会と根抵当債務者との保証委託取引とは,信用保証協会が根抵当債務者の依頼を受けて同人を主債務者とする債務について保証人となる(保証契約を締結する)こと,それに伴って信用保証協会が根抵当債務者に対して委託を受けた保証人として求償権を取得すること等を主たる内容とする取引を指すものと理解され,根抵当債務者でない者が信用保証協会に対して負担する債務についての根抵当債務者の保証債務は,上記取引とは関係のないものといわなければならない。
同項の規定する「一定の種類の取引」は,被担保債権の具体的範囲を画すべき基準として第三者に対する関係においても明確なものであることを要するものであり,「保証委託取引」という表示が,法定された信用保証協会の業務に関するすべての取引を意味するものと解することもできない。
以上によれば,被担保債権の範囲を保証委託取引により生ずる債権として設定された根抵当権の被担保債権に,信用保証協会の根抵当債務者に対する保証債権は含まれないと解すべきである。
本件保証債権が本件根抵当権の被担保債権に含まれるとした原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。
論旨は理由があり,原判決は破棄を免れない。
そして,被上告人は,本件保証債権以外に本件根抵当権の被担保債権があることを主張していないから,上告人の請求を認容した第1審判決は正当であり,被上告人の控訴は棄却すべきである。
よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。

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